鬼無里
谷の都 信州 鬼無里(きなさ)は、長野市にある。2005年1月に合併する前までは、長野県北部,上水内(かみみのち)郡の鬼無里村であった。人口2333人(2000年)。昼夜間人口比86.4%(2000年)。北は新潟県に接し,周囲は標高1000m以上の山地に囲まれる。山村で,川沿いの小平たん地に集落が散在する。産業別就業者比率は第一次産業26.8%(2000)と高く農業が主産業であるが,耕地の多くが山間急傾斜地にあり,生産性は低い。
この地域においては、麻と和算さらに精緻を極めた飾り彫りが特徴の屋台を展示した「鬼無里ふるさと資料館」で村の暮らしや文化の歴史を感じることができる。また、その向かいの「そば処鬼無里」で地元のそばを味わうことができ、さらに「農林産物直売所」で農家のお母さんと話をしながら新鮮な野菜等を買うことができる。さらにこれに隣接した「いろは堂」の「おやき」はおいしい。このいろは堂を目当てにしたお客さんも多い。奥裾花温泉「鬼無里の湯」でくつろぐこともできる。
このようにそれぞれの地域の主体ががんばってきているところであるが、2003年、人口減少などから住民のアンケート結果などに基づき、鬼無里村から長野市への合併協議の申し入れをおこない、長野市と合併することになったようである。
いままで、小さな地域において自律をめざしてがんばってきた地域が、合併することによって、自律的な活動が変化していくことが予想される。地域経営として連携を保って活動してきたが、基盤の弱さなどから十分機能できないうちに、市町村として合併という新しい道を選んだ。これによって、大きな市における一つのエリアということになり、地域経営のまとまりや連携が無くなっていく。地域経営という機能が弱くなっていくことが懸念される。
今後、合併した旧市町村エリアがそれ以前にも増して、地域として自律していくための運動と仕組みが求められている。合併し一つのエリアになった地域において、地域経営機能が継続し、エリアにおける内発力が維持、発展していくために、まちづくり会議や地域経営委員会など地域の自律のための場と運動が必要になってくる。
長野市においては都市内分権が構想されており、その中において住民自治協議会による地区課題の解決が想定されている。この構想にある住民自治協議会など、地域経営のための場と運動が推進され、それぞれの地域が内発的に発展していくことを期待したい。
| 固定リンク
「まちづくり」カテゴリの記事
- 少子化対策にどのように対応していくか(2017.02.21)
- 知を活かした経営(2016.05.10)
- 地域組織における経営資源7Sの活用による地域活性化(2016.03.24)
- 地域再生に向けて活動する団体が活発でいいですねではなく、地域が自主的に考えてどのように地域課題を解決するための活動をしていくか(2016.01.30)
- 地域再生大賞(2015.09.29)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント