顧客価値、受領価値、経験価値
マーケティングにおいては、顧客中心主義を採ることが基本であり、そのため、顧客満足度を高めていくことが大事であるとされる。
製品、サービスは、顧客の抱える問題の解決-ソリューションのために、提供される。
このため、地域の経営によって、地域生活者に対しては、満足の向上というのではなく、顧客として価値を創造していくこと、つまり、受領価値を高めていくことが重要となる。受領価値は、顧客が受領する価値である。組織のマーケティングなどの経営活動によって、顧客が受け取ることとなる価値である。それはまた、顧客が認識する価値である。
顧客価値はまた、顧客が実際に製品やサービスに接して感じる主観的な経験や体験によって得る価値すなわち経験価値でもある。体感により得られる価値である。
先の龍岡城での地域の人による説明とお茶の接待、歴史の深さを感じた。小布施で、こだわりの蕎麦の美味しさとジャズの心地よい雰囲気を体験した。これらの経験が、訪れた地域の価値である。
地域の経営においては、この視点が必要となってくると考えられる。
参考文献:長沢伸也編[2005],『ヒットを生む経験価値創造-感性を揺さぶるものづくり-』日科技連出版社。
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コメント
敬華堂で遺影、ペット、普通の肖像画や家系図を販売していますが、顧客をつかむのは難しいです。
営業しても一回限りの物だという認識で、なかなか次につながりにくくはありますが。。。
営業を募集して、副商材的な位置づけに持っていくのも手ですかね。。。
投稿: 敬華堂 | 2009/10/17 11:36
記事にあるような地域経営における価値創造ではなく、
企業経営においても、当然、製品・サービスの提供によって満足を与え、さらには、価値を与えていくことが必要ですね。
肖像画、家系図などの製作販売ということによって、一定の満足を与えることによって売り上げが確保され、企業として存続していっているという事です。
しかし、その満足だけでなく、価値を与えるというコンセプトで商品販売やサービスを提供するという仕組みを考えていくことがポイントですね。
投稿: 海野 進 | 2009/10/18 10:32