地域の経営学
経営学は、組織の維持、発展を図るための理論、知見の体系といえる。組織が維持・発展するためには、どのようにしていけばよいのか、どのような点に留意をして、どのような形でその資源を統合し調整していくかの体系、ノウハウである。
地域においては、様々な個人、組織・団体等が様々な活動しており、これらの活動の結果が地域の成果である。地域が個別の主体及び全体として、生き生きと活動して成果が上がっていくために、どのようなことを行っていけばいいのか、どのような体系の中でどのような地域の経営活動を行っていけばよいのかを考えていくことが重要である。地域の経営学である。
地域の活動については、地域経済学、文化経済学、行政学、公共政策学、自治体学、公共経営学、地域経営論、など様々な学問・研究の対象となっており、それぞれに多くの理論、知見が提供されている。地域の経営学においては、これらの地域の活動にかかる学問・研究の理論・知見さらには、経営学の理論、知見をふまえて、地域の経営について理論、研究をすすめていくことが重要である。
地域の経営学においては、経営管理、マネジメントに関しては、環境マネジメントと内部マネジメントが考えられる。環境マネジメントは、環境の変化に対してどのように対応するかということ、対境マネジメントである。
内部マネジメントは、地域の内部の資源(人、モノ、カネ)をいかに効果的に活動してもらうかということに関するマネジメントである。
地域の経営においては、地域マーケティングも重要である。顧客にとって価値ある地域となるための諸活動をどのように進めるかである。
さらに、これら地域の経営活動の状況や成果について、適切に把握する必要がある。アカウンティングである。
私は、拙著『地域を経営する-ガバメント、ガバナンスからマネジメントへ』(同友館、2009年)、『これからの地域経営』(同友館、2004年)などにおいて、これらの地域の経営について論述してきました。
今後も、地域の経営学としてより以上に発展させていければと考えています。
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