ビジネスフレームワークをどう活かすか
今こそ、従来にもまして、経営体質を強化することが大事となっています。
そのためにどのようにフレームワークを効果的に活かして取り組んでいくかです。
ビジネスフレームワークについては、SWOT分析、バリューチェーン、プロダクトライフサイクル、3C分析などいろいろなものがあり、みなさんは幾つかを知っておられると思います。
これらは、知っている、使ったことがあるという方も多いはず。これらを有効に活かすためにどうするかです。とりあえずフレームワークで分析してみるというのではなく、思いついたときにするのでは効果的ではありません。
次の点が重要です。
➢フレームワークを使う経営マネジメントを定期的に実施することを経営習慣化する。
➢経営課題の解決に向けてフレームワークを活用する。
つまり、経営者が考える要因・課題が実際どうかを把握し(つまり仮説検証のために)経営革新に進むために、フレームワークに基づいて考えてみることです。
具体的には、次のような例が考えられます。
1).部門別または商品(群)別に利益率が低いものがありその部分について原価の削減の徹底が必要と仮説を立てた場合
例えば、部門別または商品(群)別に損益分岐点分析を行ってみる。その結果に基づいて、固定費が高い部門等について固定費のなかのムリ・ムダがないかを調べる。また限界利益率が低い(変動費比率が高い)部門等については、変動費が高い原因・要因=ムリ・ムダを調べて原価の低減を図る。
2).部門別または商品(群)別に利益率が低いものがあり利益の貢献の度合に応じた効果的なマーケティングを行っていないと仮説を立てた場合
例えば、部門別または商品(群)別にクロスABC分析や利益貢献度分析を行ってみる。その結果に基づいて、粗利益がAゾーンの商品(群)や利益貢献度が高い商品(群)について広告宣伝や販促推進の強化を図るなり、商品(群)別にマーケティングの4P・4Cの視点の見直し分析をし、利益貢献の低い商品の廃止などの商品構成の変更、高付加価値商品への転換に向けた商品ブラッシュアップなどに取り組む。
3).売上高が低いのは生産性に問題があり、経営資源の一部が有効に機能していない可能性があると仮説を立てた場合
例えば、自社の経営資源についてマッキンゼーの7Sに基づいて経営資源ごとの課題・要因の分析を行ってみる。その結果に基づいて、課題や問題点が判明した経営資源について、長期的・短期的な視点から改善・改革に取り組む。
4).売上高の停滞・減少について、商品(群)別に客数、客単価に課題があると仮説を立てた場合
例えば、年代別・商品(群)別の客数、客単価(及びその伸び率)の2軸マトリックス分析(2軸散布図による分析)を行い、年代別、商品別の売れない要因・課題を把握する(客単価が低い要因、客数が伸びない要因など)。さらに客単価が低い要因、客数が低い(伸びない)要因について、3C分析、SWOT分析を行って、要因・原因の深堀を行い、改善・改革に取り組む。
いずれにしても、フレームワークを活用して、経営革新に向けて取り組み経営体質を強化していきたい。
参考文献:
海野進『経営課題の解決に向けたフレームワーク活用-地域中小企業、非営利的組織の持続的発展のヒント』三恵社
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